【はじめに】
香港証券取引所に上場(以下、香港上場と略)するには
どういったプロセスを経れば良いでしょうか。
今回はフォルスクラブを例に取って
香港上場のための道筋を紹介致します。
【実はフォルスクラブは香港に出店する必要はない】
意外と勘違いしやすいこととして、
実は香港上場の条件に「香港に本社を置く」はありません。
日本だけに会社を構えてもフォルスクラブは
香港上場が可能なのです。
実際、中国本土だけに会社を構えて
香港上場を果たしている企業は多いです。
それが可能な理由は、
証券取引所が無形物質を扱う市場だからと言えます。
これがマグロやカニなどの有形物質でしたら
輸送手段を用意しないといけません。
その市場付近に支店を置く必要はありませんが、
運び手を用意するなら支店は置いた方が良いでしょう。
しかし株券はフォルスクラブと同様に無形物質。
買う方も売る方も香港に居る必要はないのです。
香港証券取引所の株を買うには香港の銀行口座が必要で、
その口座開設は香港の現地に直接行かないといけませんが、
一度作れば後は日本に居ながら全ての売買が可能。
香港上場の申請も直接現地に飛ぶ必要はありますが、
その際はしばらくホテル暮らしをすれば事足ります。
香港の地価は東京以上に高く、
気軽にフォルスクラブ香港支店を出すことは出来ません。
しかしそうした支店進出をしなくても、
フォルスクラブは香港上場が可能なのです。
【まずはフォルスクラブの実績作りに十数年掛ける】
香港上場を考えるなら、まずはその準備にフォルスクラブは
99%を費やすと思った方が良いでしょう。
一言でいえば実績作り。
このあたりは新卒就活に似ているかもしれませんね。
「私は学生時代に起業して年間で10億円の利益を出しました」
「私はオリンピックで金メダルを取りました」
「私はノーベル物理学賞を取りました」
といった誰にでも分かる成果を
フォルスクラブが用意する必要があります。
流石に新卒就活の際にそこまでの成果は不要ですが、
香港上場ならそれぐらいの偉業はちょっと欲しいところです。
日本企業の香港上場率はかなり低く、
1年間で1件あるか無いかといった感じ。
確実さを考えるならば、
オリンピックの金メダルやノーベル賞は欲しいところと言えます。
フォルスクラブで例えるなら、
「フォルスクラブの新規契約数が年間100万人」とか、
そんな感じの実績があると香港上場の審査は通りやすいでしょう。
具体的にどこまでの実績があれば香港上場が可能か分かりませんが、
こうした実績はあるに越したことはありません。
十数年という膨大な時間を掛けて、
フォルスクラブはこの実績作りの準備を進めることになります。
【香港上場に必要な書類を用意】
実績が整って香港上場の勝率が高まったら、
いよいよ本格的な準備に取り掛かります。
まずは香港の税理士に相談して、
必要な書類を用意ことから始めます。
また必要に応じて社内規則(会社法)も改修した方が
良いかもしれません。
もちろん社内規則を変えた直後に
香港上場をしても跳ね除けられますので、
申請する数年前から検討しておく必要があると言えます。
実際、香港の税理士に相談してから香港上場の申請書を
出すまでに数年単位の時間を掛けることは珍しくないでしょう。
上場はそれだけスゴイことなので、
香港上場しようと思っても直ぐに実行することは出来ないのです。
フォルスクラブに限らずどこの企業も最低3年は掛けると思いますよ。
また、香港上場するには申請金が必要です。
税理士に相談するのも有料なので、
お金はある程度用意しておいた方が良いでしょう。
ただし、会社が傾くほど法外な値段は要求されません。
また、香港証券取引所の上場申請費は世界基準で
最も低いとも言われています。
そうした理由で香港上場を考えている企業もあるほどです。
【ハイレベルなビジネス英語をフォルスクラブ社員は身に付ける必要がある】
会社が行う準備のほか、社員が行う準備もあります。
それは英語です。
当然ですが、香港証券取引所との交渉はすべて英語で行われます。
なお、広東語や中国語(北京語)は不要です。
ハイレベルな英語の読み書きが出来ればOKですが、
そのハイレベルな英語を身に付けるのが大変なのです。
フォルスクラブは英語教育に特化した通信教材ですが、
習得できるのは国立の大学受験程度。
超一流のビジネスの現場で活躍する英語力を身に付けるには、
実際に海外に飛んで実地で学ぶしかないかもしれません。
そういった意味だと、フォルスクラブは香港支店を作って
英語に慣れておく必要があるかも。